顧客体験至上主義で、
100年続く会社を一緒につくろう。
これから社会人になるみなさんは、たぶん50年くらい働きます。22歳で入って、70歳を過ぎてもまだ働いている。そういう時代です。50年。けっこう長いです。
その50年をどこで使うか、という話をします。
ファイアーキッズは、100年続く会社をつくると言っています。うちが30年やってきたから言っているのではありません。これからの100年をつくる、という話です。あなたの50年は、その真ん中にまるごと重なります。いま入ってくる人は、この会社の歴史を読む側ではなく、書く側になります。
では、どうやって100年続けるのか。
方法はもう決めています。顧客体験至上主義です。
売上目標を立てて、全員でそこに向かって走る。多くの会社はそうします。うちはやりません。代わりに、お客様の体験をよくすることだけを考えます。会議で話すのは、お客様のことと人のことだけ。数字の話はしません。体験がよければ、その人はまた来てくれるし、誰かに話してくれる。売上は、あとから追いかけてきます。
僕はこの会社に来る前、ビズリーチを創業しました。椅子と机を組み立てるところからスタートして、社員数千人、時価総額数千億円、ユニコーンと呼ばれる規模まで成長させることができました。日本の採用のあり方を変えた、という自負があります。事業を通じて社会課題を解決する。そうそうできない経験をさせてもらいました。
ただ、まだやり残したことがある、と思っていました。次にやってみたかったのは、お客様の体験だけを考える会社をつくったらどうなるんだろう、というチャレンジです。誰もやっていないから、誰も答えを持っていない。一度やってみたい、と思っていました。
事業承継でこの会社を引き継いで、実際にやってみました。4年で、会社は大きく伸びました。
正直、ここまでうまくいくとは思っていませんでした。ただ、うまくいった理由ははっきりしています。お客様の体験に集中すると、スタッフが自分で考えはじめるからです。
そして、時計のテーマパークをつくりたいと思っています。時計を買うために来る場所ではなく、その日が楽しかったと思って帰ってもらえる場所です。ヴィンテージの時計は、何十年も前に誰かが本気でつくって、いまも動いているものです。それを一本渡して終わりにするのは、もったいない。
これは店舗の話だけではありません。事業承継も同じです。続けるべきものが、続ける人がいなくて終わっていく。これは日本中の会社が抱えている課題です。ヴィンテージという、未来につないでいくべきものを扱う僕らは、ここを主戦場のひとつにしていきます。会社が増えれば、その分だけ考える人が必要になります。
顧客体験至上主義は、まだ完成していません。マニュアルはないし、正解も配れません。何をすればお客様の体験がよくなるのかは、その場にいる人が考えるしかない。だから、任せる範囲は勝手に広がっていきます。
指示を待ちたい人にはしんどい会社だと思います。
自分で決めたい人には、余白しかありません。
10年後、20年後にこの会社の経営をリードしているのは、いま入ってくる人たちだと思っています。そのポジションは、すでにいくつも生まれています。
100年のうち、僕が関われるのは最初のほうだけです。残りを走るのは、あなたたちです。
一緒につくりましょう。
株式会社ファイアーキッズ 代表取締役佐藤 和男